石川県で螺鈿細工キャビネットの出張買取|骨董屋としての現場実績記録

骨董屋として日々出張買取の現場に立っていると、「これはもう価値がないだろう」とお客様ご自身が思っていた品に思わぬ査定額がつくことがあります。今回ご紹介するのは、石川県内で蔵整理のお手伝いをした際に出会った、**螺鈿細工のキャビネット(飾り棚)**です。
木の深みある色合いと、黒地に施された螺鈿(貝や石を嵌め込む装飾)が美しく残っていたこの家具は、長年ひっそりと蔵の片隅に置かれていたものでした。お客様からのご依頼、実際の査定の流れ、そしてそこに込められた思いについて、骨董屋ならではの視点でお伝えします。
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出張買取のご依頼から
「実家の蔵を整理していたら、古い家具がたくさん出てきた。古道具屋に頼む前に、一度見てくれないか?」
石川県内にお住まいのご年配のご夫婦から、このようなご連絡をいただいたのがきっかけでした。長い年月、誰の目にも触れずに積まれていた家具や箱を整理していたところ、処分に迷うものが数多く出てきたとのこと。
ご夫婦のお話では、蔵の中には祖父母の代から残っている品々があり、中には古い茶箪笥や仏壇、漆器の重箱なども見つかったそうです。今回その中にあったのが、この螺鈿細工のキャビネットでした。
私たちは店舗を持たず、石川県全域を対象に出張専門で買取を行っている骨董屋です。ですから、こうしたご依頼には即日でもお伺いできます。お電話をいただいた翌日、ご自宅の蔵に伺い査定を行いました。
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蔵の奥から出てきた螺鈿細工の家具
薄暗い蔵の奥に置かれていたのは、赤みを帯びた木地と黒漆のコントラストが印象的なキャビネット。扉の部分には、螺鈿細工で花瓶や書物、道具などが描かれています。
埃をかぶってはいたものの、光を当てると螺鈿部分がわずかに輝き、まだ十分に装飾の美しさを残していました。扉の金具も当時のまま。蝶番の動きも良く、見た目以上にしっかりした作りです。
家具全体から感じられるのは、職人の丁寧な手仕事。こうした螺鈿家具は、中国からの輸入品や日本で作られた模倣品などいくつか種類がありますが、どちらにしても高度な技術と美意識が込められているため、骨董市場では一定の需要があります。
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査定のポイント
螺鈿家具を査定する際には、いくつかの重要なポイントがあります。
1. 螺鈿の残存具合
貝や石の嵌め込み部分が欠けていないか。色合いが美しく残っているか。
2. 漆や木地の状態
大きなひび割れや剥がれはないか。木の強度が保たれているか。
3. 金具や蝶番のオリジナル性
修理や交換跡が少なく、当時のものが残っているほど評価は高まります。
4. 全体のデザインと調和
ただ古いだけではなく、意匠として完成度があるかどうか。
今回のキャビネットは、多少の使用感こそありましたが、螺鈿の欠けはわずかで、漆の光沢も残っていました。全体として骨董家具として十分な価値が認められるものでした。
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お客様の反応
査定額をお伝えすると、ご夫婦は大変驚かれていました。
「古いから処分するしかないと思っていたのに、まさか買い取ってもらえるなんて…」
「祖父が大事にしていたものだから、次の人に渡るなら嬉しい」
とおっしゃり、安心したご様子でした。こうした反応をいただけるのは、骨董屋として何よりもやりがいを感じる瞬間です。
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骨董屋として大切にしていること
出張買取をしていると、「値段が付かないと思っていた」という品物が数多く出てきます。特に家具や古道具は大きくて重いため、廃棄を考えてしまう方も多いのが現実です。
しかし、私たちは骨董屋として、**単なる「物」ではなく「歴史や想いのこもった品」**として見ています。螺鈿細工の家具も、単なる収納棚ではなく、当時の生活様式や美意識を映す文化財の一つと言えるでしょう。
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石川県で螺鈿家具が出てくる背景
石川県は古くから文化と交易の盛んな土地です。金沢の武家文化や茶道の広がりに加え、明治以降は海外との交流も増え、中国美術や螺鈿細工の家具が輸入されるようになりました。
昭和期には応接間や和室にこうした螺鈿家具を置くことが流行し、現在でも蔵や古い家に残っていることがあります。小松市や加賀市の旧家からもよくご依頼をいただきます。
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出張買取の流れ
1. ご依頼
お電話やメールでお気軽にご連絡ください。
2. 無料出張査定
石川県内どこへでも伺い、その場で品物を拝見します。
3. 査定結果のご提示
真贋や保存状態、市場需要を踏まえて査定額をお伝えします。
4. 即現金化
ご納得いただければ、その場で現金にてお支払いします。
もちろん、査定額にご納得いただけない場合はキャンセルしていただいて構いません。費用は一切かかりません。
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骨董屋に依頼するメリット
• 店舗に持ち込む手間がない
• 大型家具でも運搬不要
• 無料査定で安心
• 海外販売ルートも活用できるため高価買取が可能
今回のような螺鈿家具は、国内よりも海外市場での需要が強い場合があります。骨董鑑定団はそのルートを持っているため、適正以上の評価が可能です。
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蔵整理でよく見かける品々
出張買取で伺うと、螺鈿家具以外にもさまざまな骨董品が出てきます。
• 九谷焼の花瓶や皿
• 輪島塗の重箱や椀
• 茶道具(茶碗、鉄瓶、棗など)
• 掛軸や屏風
• 仏壇仏具
• 昭和レトロの洋食器や家具
一見価値がないと思われるものも、実はコレクター需要が高いケースが多々あります。
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まとめ
今回ご紹介した螺鈿細工キャビネットは、石川県での出張買取実績の一例にすぎません。
• 長年眠っていた家具が思わぬ価値を持っていた
• 捨てずに相談したことで、新たな持ち主に引き継がれた
• 出張買取なら大型家具でもその場で査定できる
骨董鑑定団は、石川県全域を対象に出張買取専門で活動している骨董屋です。大切なお品物を丁寧に査定し、次の世代へとつなげるお手伝いをいたします。
「処分しようか迷っている」「価値があるのか分からない」――そんなときはぜひ一度ご相談ください。